中小企業の経営者、業務担当者のためのパソコン活用による業務改善マニュアル



パソコンのサポートをしている山本です。
パソコン指導、業務ソフトの導入指導、データベース構築などの経験から得た、中小企業におけるパソコン活用、業務効率アップのヒントをお届けします。





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■ソフトの選択

パソコンを活用して業務改善するためには、まず、自社業務に適したソフトを選択しなければなりません。業務にもいろいろありますが、システム化する処理を次のように分けて考えてみましょう。

 1.基幹業務に関わる処理
 2.会計、給与計算などの定型処理
 3.その他の業務

ソフトの種類については、「第2章 業務ソフトの選択」と「第3章 汎用ソフトの活用」でご紹介したので、ここでは、自社業務に適したものを選択するという観点から見ていきたいと思います。

1.基幹業務に関わる処理

企業の主たる収入を得るために必要な業務は、業種により異なります。まず、自社の主幹業務に適した市販の業務ソフトがあるか探してください。

・小売・卸売業、サービス業・・・・「販売管理」「仕入・在庫管理ソフト」
・製造業、流通業、建設業・・・・・「業種別ソフト」をご検討ください。

再度、「第2章 業務ソフトの選択」を参考に、自社業務にあった市販のソフトがあるかどうかを調査してください。

自社業務に適した業務ソフトがある場合には、その業務ソフトを利用することをお勧めします。業務ソフトを利用すると、部分的な処理ではなく、主要な業務を総合的にシステム化することができます。そして、市販の業務ソフトは性能も優れており、価格も安く、サポート体制が整っているので安心です。なるべく、市販の業務ソフトを活用する方向で探してください。

市販のソフトが自社の業務に適しているか、調査する方法を挙げておきます。

 ●カタログ請求し、ソフト内容を調査する。
 ●メーカーに機能詳細を問い合わせる。
 ●体験版をダウンロードして使ってみる。
 ●外部のコンサルティングを依頼する。

まず、ホームページを見て、カタログ請求してください。カタログをじっくり見て自社に適したソフトかを見極めてください。もし不明な点があれば、メーカーに電話して具体的な業務を説明し、適した機能があるかどうか確認してください。

メーカーではサポートセンターやカスタマーセンターを設置しているので親切に教えてもらえると思います。また、メーカーに相談してデモを見せてもらうことができると思います。とにかく自分で納得することが大切です。

適したソフトが見つかったら、体験版をダウンロードして操作してみると安心だと思います。また、候補となるソフトが複数ある場合には、実際に体験版で使い比べてみるのも良いでしょう。

カタログを見ても、メーカーに問い合わせても、デモ版を使ってみても、自社業務に適しているか分からなかった場合、もしくは選択する時間のない場合には、外部のコンサルティングを利用してください。ソフトの選択のみの相談でも良いし、導入から運用までサポートしてもらうこともできます。自社の状況に応じて相談されることをお勧めします。

また、自社の業務に合った市販ソフトがない場合には、何らかの形でシステム構築することをお勧めします。Excelを使うか、Access を使うか、システム構築する方法がありますが、その部分については、次項の「自社システムの構築」でご説明します。

2.会計、給与計算などの定型処理

会計や給与計算など、どの企業でも必ず必要になる定型業務には、市販の業務ソフトを利用されることをお勧めします。

会計処理は、業種(建設業、病院、公益法人、他)により専用の会計ソフトがあるので、自社業種に適したソフトを選択してください。また、一般的な財務会計ソフトも様々ですが、企業の規模にあった価格体系のものを選ばれると良いでしょう。

給与計算は従業員数が少ない場合には、システム導入の必要性を感じないという方もいらっしゃいますが、基礎算定計算や住民税納付、年末調整など面倒な計算をしなくて済むので、検討の余地があるのではないかと思います。

3.その他の業務

顧客管理やその他の業務については、その処理に応じて、Excel や Access 、その他のソフトを上手く利用されることをお勧めします。
次項の「自社システムの構築」を参考にしてください。


業務ソフト選択の心構え

業務ソフトを選択する際、自社業務と業務ソフトの処理を付き合わせ検討します。その時に注意していただきたいのは、現在の自社業務を基準に考えるのではなく、業務ソフトの処理を基準にして、自社で利用できるかを考えます。

そういう目で見ていくと、業務ソフトでは対処できない処理が出てくる場合があります。そういう部分を洗い出していきます。

その時、市販の業務ソフトで対処できない処理を、今後どのようにするか検討することが業務改善の一歩となるのです。なぜなら、市販の業務ソフトは一般的な処理に対応しているので、そのソフトで対処できない処理というのは、その企業独自の処理だったり、例外処理だったりします。

業務をコンピュータ化する場合、手書き処理の時に行っていた特殊処理や例外処理を改善する良い機会と考えてください。改めて考えてみると、必要のない処理だったり、もっと簡素化できる場合もあります。できる限り簡素化していくことをお勧めします。

しかしながら、省くことのできない処理があれば、市販の業務ソフトとは切り離して別処理にするということを考えてみてください。もし、Excel や Access で別処理にすることで対処できるのであれば、その方法をお勧めします。別処理にする場合には、次項の「自社システムの構築」を参考にしてください。

このように、市販の業務ソフトを活用することが、費用もかけず、時間もかけず、業務の効率化を図る最良の方法ですが、どうしても自社業務に合わない場合、自社業務にピッタリ合ったシステムを導入したい場合には、自社システムの構築が必要になります。次項の「自社システムの構築」を参考にしてください。


 
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