中小企業の経営者、業務担当者のためのパソコン活用による業務改善マニュアル



パソコンのサポートをしている山本です。
パソコン指導、業務ソフトの導入指導、データベース構築などの経験から得た、中小企業におけるパソコン活用、業務効率アップのヒントをお届けします。





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■販売・仕入ソフト導入

あるパソコン販売店の営業よりご紹介いただき、販売・仕入管理ソフトの導入コンサルティングをさせていただいたことがあります。

その販売店は客先にオービックビジネスコンサルタント(OBC)の販売管理と仕入・在庫管理ソフト「商奉行」「蔵奉行」を既に納品していました。ところが客先の導入担当者が急に転勤になり、システムに詳しい人がいなくなってしまったため、導入コンサルティングしてくれる人を探していたのです。

OBCでも導入指導の訪問サービスは行っていますが、操作指導だけで、客先業務をヒアリングし、システムに乗せるコンサルティングまでは行わないため、私に声がかかったそうです。

システム導入先は、自社で社員寮を持っている企業の関連会社で、その寮で使う寝具や家電品の手配をはじめ、入居者や寮に対する様々なサービスを行っていました。それらの業務形態は次の通りです。

 1.販売ではなくレンタル業務
 2.物品販売で代金前払い
 3.物品販売で掛売上

そこで、それぞれの業務に合わせた運用方法を提案しました。

1.レンタル業務

 寝具や家電品はレンタルの形態になっていました。納品時に売上を計上し、
 レンタル期間満了後には引上げ処理が発生します。

 売上・請求管理だけを考えれば、納品時に売上伝票を入力し、締日後に請求
 処理することで対応できます。

 ところが期間満了後には、引上げ処理をしなければなりませんが、販売管理で
 引上げの管理まではできません。そこでレンタル管理については、別にAccess
 でシステム構築することにしました。そこで出た結果をまとめて商奉行、蔵奉行
 に入力するという形で連携して運用することにしました。

2.物品販売(代金前払い)

 家電品については、レンタルではなく入居者がカタログを見て購入する場合が
 あります。その場合には、注文時に郵便払込書で入金してくるするため、請求
 処理を行う必要はありません。

 そこで、売上伝票入力で売上区分を「現金売上」に設定することにしました。
 「現金売上」に設定すると、売上入力と同時に入金扱いになるので、得意先元帳
 で売掛残が残らず回収したことになります。

 商品の動きとしては、注文を受けると仕入先に発注し、仕入先から直接寮に配
 送されます。そして、仕入先から届く月次の納品報告で、仕入と売上を同時に
 計上するという流れです。

 そこで、商奉行・蔵奉行を併用した時の運用方法で、「同時入荷」という機能を
 使いました。通常、仕入と売上が同時に発生した場合には両方の伝票を入力
 しますが、「同時入荷」機能を使うと、売上伝票を入力後、「同時入荷処理」で、
 仕入伝票が一括自動作成されます。

 同時入荷の件数が多い場合にはとても便利な運用方法ですが、この機能は
 1商品あたり、仕入先が1件と限定されている場合に使える機能です。

3.物品販売 (掛売上)

 各寮で使う消耗品については、寮から注文を受け、仕入先に発注し、寮へ
 直接納品します。仕入先から届いた月次の納品報告で、売上と仕入を同時に
 計上します。

 この場合も、納品報告で売上伝票を入力し、同時入荷処理でまとめて仕入伝票
 を自動作成しました。売上伝票入力で売上区分は掛売上なので、あとで請求書
 発行も行います。

このように様々な業務形態に合わせて運用しています。

市販ソフト導入のメリット

ここで、市販の業務ソフトを導入するメリットについて考えてみましょう。
まず第一にソフトの価格が安いことです。これだけの機能を備えたソフトを特注すれば、数百万円はかかります。それが市販のパッケージソフトの場合は数十万円、中には十万円以下のものもあります。

また、市販の業務ソフトはある程度の汎用性があるので、上記のように商品設定やデータ入力を工夫することで様々な業態に対応することができます。一般的な小売業・卸売業の販売・仕入・在庫管理なら問題なく利用することができます。
また、それ以外の業種でも運用の工夫で充分利用できると思います。

業務ソフト導入のポイント

次に、市販の業務ソフトを導入するポイントについてご説明します。
市販の業務ソフトは標準的な業務を基準に作られています。したがって標準的な処理を行っている企業には問題なく導入することができます。ところがそうでない場合があります。

企業によっては、特殊な処理を行っている場合があります。
そこで、システムを導入する時には、まず自社業務の見直しをしてください。現在の処理をそのままシステム化しようとせず、まず、その処理で良いのかを見直してほしいのです。

現状にこだわることなく、逆にシステムに合わせて自社業務を変えるぐらいの柔軟性を持ってシステム化に臨めば、導入はスムーズに進むと思います。
それが業務改善の一歩ではないでしょうか。

このように改善するところは改善し、どうしても市販のソフトでシステム化できない部分は、別な方法を考えます。

このお客様の場合は、販売管理ソフトでは管理できないレンタルの部分をAccessでシステム構築しましたが、業務によってはExcelで管理できることもあるでしょう。 市販のソフトで全てを管理しようとせず、場合によっては、切り離して考えることも重要なポイントです。

システム導入の値段

このように、市販のソフトを導入する場合、自社業務をどのように乗せどのように運用するかが大切です。

しかしながら、どのように運用するか判断するには「業務を理解していること」と「システムを理解していること」が必要です。最初から両方を理解している人はいません。そこで、業務を理解している社員がシステムを勉強するか?システムを理解している人が業務内容をヒアリングするか?ここが考えどころです。

どちらにしても費用はかかります。
社員がシステムを勉強するのと、外部の人に業務を説明して理解してもらうのと、どちらが得だと思いますか?この両者を比較してみてください。

  ● 社員の時間単価 × システム習得時間数
  ● コンサルティング時間単価 × コンサルティング時間数

社員の時間単価やその人の理解力、業務内容により異なりますが、時間単価の高い管理者や経営者がシステムを理解するために時間を費やすなら、コンサルティングを受けたほうがずっと得だと思います。

一見、社員がシステムを勉強する時間というのは業務の中で行うので費用がかかっていないように思いますが、管理者(経営者)は、そこのところはおさえておくべきところだと思います。また、誰でも時間をかければシステムを理解できるわけではないので、社員の能力も考慮してください。

私は、このお客様への導入コンサルティングに次の時間数を費やしています。

  ●業務のヒアリングなどの打合せ及び資料作成   26時間
  ●導入〜日常〜請求処理の指導            36時間
  ●運用マニュアル作成                   6時間

これを見て、どう思われるでしょうか?

外部の力を借りずに自社だけで導入しようとしても、結局、システムの調査で終わってしまったり、よく分からず途中で挫折する例は多いものです。そんなことを考えると、外部の力を借りても、短時間でシステム導入できれば、業務の効率化が図れ、コストが削減できるので、結果的にはその方が得なのだと思います。

何しろ、システム導入は一時的な費用ですが、業務の効率化によるコストの削減は、ずっと先まで続くメリットであることを忘れないでください。


 
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